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アリの発生とカーストへの分化(ぶんか)

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アリは「卵 → 幼虫 → 前蛹(ぜんよう)→ 蛹(さなぎ)→ 成虫」の順に発育します。卵は乳白色でやや細長い形をしています。幼虫は白色で、ややウジ虫状のような形をしており、体表(たいひょう)には各種の体毛(たいもう)があります。これらは互いに付着して塊になっており、働きアリの運搬に好都合な形となっています。


繭(まゆ)については、作るアリと作らないアリがいます。ハリアリ亜科(Ponerinae)、ヤマアリ亜科(Formicinae)は、幼虫は繭を作り、その中で蛹化(ようか)します。一方、フタフシアリ亜科(Myrmicinae)やルリアリ亜科(Dolichoderinae)は繭を作りません。


働きアリはすべて雌(メス)です。ただし、不完全に発育した雌といえます。一方、当然ですが将来の女王アリ候補も雌です。つまり、働きアリと将来の女王アリ候補は同じ受精卵(じゅせいらん)から発生します。では両者への分化はどこで起こるかという問題があります。これは、幼虫期(ようちゅうき)の食物の質と量の差によって分化を引き起こします。つまり、幼虫期に高タンパク質の食物を多く与えられた幼虫は将来の女王アリこうほに育ちます。

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その他にも、卵内(らんない)に蓄えられた栄養分の差や、女王物質による抑制(よくせい)の有無などが関与しています。

働きアリと兵隊アリの分化も、幼虫期の食物の成分、量の違いに由来します。また、種類によっては、女王と働きアリの中間形であるインターカーストが発生することもあります。


ほとんどすべての種には女王アリと働きアリがいます。しかし、中には働きアリや女王アリがいない種もいます。例えばトビイロシワアリの巣に寄生(きせい)するヤドリアリは働きアリがいません。また、アミメアリには女王がおらず、働きアリの単為生殖(たんいせいしょく)のみで繁殖します。

雄は無精卵(むせいらん)から発生します(体細胞(たいさいぼう)の染色体(せんしょくたい)は雌の半数です)。

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